先日、図書館で借りてきた「パパルール あなたの家族を101倍ハッピーにする本」という本を紹介します。
パパ向けの育児本はなかなか数がないですが、図書館にいったら5冊くらいあったので、すべて借りてきました。
イクメンになるために勉強になります。
この本の著者はファザーリング・ジャパンというNPO団体の代表理事をしている安藤さんと、理事の小崎さんという方の共著です。
NPO法人:ファザーリング・ジャパン
このファザーリング・ジャパンというのは、父親の育児支援を行っている団体だそうで、この本では、そのファザーリング・ジャパンでの経験や知識や著者自身の育児体験がふんだんに盛り込まれています。
この本を読んで「なるほど」と思ったところを紹介していきます。
・死んだら終わりじゃない
ぼくも、結婚する前は「死んだら終わり」だと思っていて、自分が生きているときの未来のことしか考えてこなかったけど、結婚して子どもができたら「自分が死んだあとの未来」というものも考えるようになりました。
本では、保険の加入によってパパの自覚を促すスイッチにしたとありますが、そういった自分がいなくなっても機能する子どものためのことを真剣に考えないといけないのですね。
・胎児に笑いを届ける
奥さんが妊娠中にお腹の子どもに話しかけたりすると良いと書いてあります。子どもはお腹の中でパパとママの声を区別して聞いているそうです。
以前、似たようなことを別の本で読んでいたので、奥さんが妊娠中からお腹に話しかけていました。その結果かどうかわかりませんが、ぼくが抱いても子どもはあまり泣かないです。やっぱり子どもを抱くときには泣かれるより、泣かれないのはうれしかったです。
・母子手帳を読破する
母子手帳には妊娠、出産、乳幼児の育て方や予防接種のことや発達曲線などの基本的な情報が多く掲載されているそうです。
今まで読んでいなかったけど、子どもを病院に連れて行ったりすることも今後あると思いますし、そのときに子どものことを答えられないといけないので、今度母子手帳を奥さんに貸してもらって読んでみようと思っています。
・自分でこっそり「パパ」とつぶやく
父親って母親に比べて親になった実感が少ないと言われますが、自分でもそう感じました。でも、いろんな人に「パパになったんだね!」とか言われると、だんだん自覚してきます。
自分でも子どもに話しかけるときに「父ちゃんだよ〜」というようにしています。たしかに、自分で自分を「パパ」と言うことで自覚が出てきますね。
・パパ力検定(ぱぱじからけんてい)
育児に関する質問に答えていく「パパ力検定」というものがあるようです。
ネットで簡単に模試が受けられるようなので、今度受けてみようと思っています。本書には例題が一問出ていました。
問題:1歳未満の子どもに不適切とされる食材は、次のうちどれか?
1.しょうゆ 2.はちみつ 3.ケチャップ
さて、わかりましたか?
正解は、このブログ記事の一番下に掲載しておきます。
・お祝いには即お礼を言う
子どもが産まれてさっそく何人かからお祝いが届きました。届いたその日か次の日には必ずお礼を言っていますが、たしかにお礼って大事ですね。
子どもに教えたいことは自分が率先してやっっていこうと思っています。
・予防接種で生活のリスクヘッジをする
予防接種についてまだぜんぜん勉強していないんですよね。勉強しないといけないと思っています。この前奥さんに
「どれを受けようか?」
と聞かれて、
「え、予防接種って選択制なの?」
と答えてしまいました。国から指定されていて、すべて強制的かと思っていましたが、自己負担で選択して打つ予防接種もあるようです。
ちなみに、水ぼうそうやおたふくかぜなどは、完治するまで2週間かかるそうです。風邪引いたり病気になったりすると保育園には預けられないので、そういった意味でも予防接種って大切なんですね。
・子育て本を信用しない
父親の書いた育児書(パパ本)はこんなパパがいるんだな、くらいの気持ちで読むと良いそうです。たしかに、子ども関連の書籍っていろんな方針がありますし、極端なものも多いです。
友達の家は「完全布おむつ」で育児をしたそうですが、あまり考えが凝り固まってしまうと、育児をしていても疲れてしまいそうです。
いろんな本をたくさん読んで、ちょっとずつ参考にすると良いそうです。
・自分の基準を持つ
まだわかりませんが、子どもが成長してくると、それぞれ歩く時期やしゃべる時期が違ってきたりするそうで、そのときに他人と比べてもしょうがないと言っています。
あと、他の家がハワイにいこうが、自分たちがキャンプに行こうが、自分たちの価値観を信じて行動することが大切だと教えられました。
・子どもの病気、怪我に対応する
子どもが病気や怪我になったときに、病院に行くべきか、病院に行くとしたら、どこの病院に行くのか、また持ち物は何かなど、しっかり確認しておこうと思いました。
また、病院に行って先生にアレルギーや身長、体重、出生時の様子など細かく答えられるようにしておく必要があるそうです。
・仕事のことを語る
子どもに親の職業を質問すると「会社」という答えが返ってくることが多いそうです。自分がなぜその仕事を選んだか、なんのために働いているのか、給料はどうなのか、などちゃんと説明してあげることで、自分自身仕事について原点に戻って考えることができ、子どもにも考えさせるきっかけを与えることができるそうです。
・子どもに立ちはだかる
共感です。
ゲームやスポーツなどで安易に負けないで、子どもにとって立ちはだかる存在になることが必要だと書いてあります。
真剣に戦って負ければ、その分子どもを人として認めてあげられるという考え方に、そのとおりだと思いました。
大人げないかもしれないですが、子どもに負けないように自分もがんばります。しかし、全力で戦っていつか負けるときがきたら、それはそれで嬉しいかもしれないですね。
以外とそのときが楽しみです。
・パパの価値観を貫く
子どもの考えを気にせずに「そんなの、パパは嫌いだ」と自分の価値観、好き嫌いをはっきり口にだして言うと良いそうです。
怒ることを怒り、褒めるべきことを褒めるのが大切なんだそう。
それも、あくまで自分の価値観で良いので、はっきり伝えることが大切だそうです。
・自分が面白いと思うものを
「これは子どもに良い本で、今売れてます!」というような理由で本を選ばないで、自分で読んでみて「おもしろいな、このメッセージは! これを子どもに伝えてやろう!」と思った物を選んであげると、メッセージが伝わりやすく、生きた言葉になって相手に届くそうです。
うちの兄は自分が好きな鉄道の話を娘にしてますが、それも、自分が好きだからこそ相手に気持ちが伝わることで、鉄道好きな女の子になったんですね。
・子どもに家事を分担させる
子どもに小さいときからお手伝いをさせたり役割を与えるのは、家族の大事な一員として認めることだそうです。子どもも、役割をこなして自分の居場所を実感できるとのこと。
子どもは2歳か3歳のときにお手伝いがしたくてたまらなくなるけど、そのときに教えたり、フォローが面倒だからと敬遠してしまい、その機を逃すと自分からお手伝いをしたいと言い出さなくなるそうです。
そのために、子どもでもできる簡単なことをやらせてあげることが大切だそうです。
・当たり前に靴をそろえる
育った家庭の常識がその人の常識になり、家庭の非常識がその人の非常識になるので、日常生活を躾だと思って、生活することが大切だそうです。
・気持ちをシェアする
夫婦で大変なときは大変な気持ちを、うれしいときはうれしい気持ちをシェアすることで辛いことは半分に、楽しさは倍になるそうです。
たしかに、育児に関して喜びを共有できることは素晴らしいことだと思います。
・ママに弱音を吐く
自殺者3万人のうち7割が男性で、過労死の95%が男性だそうです。プライドがあるかもしれないけど、ママに弱音を吐くことで気持ちが楽になるそうです。
さらに、「仕事が大変だから家ではなにかやれとは言わない」というのも、家の中のパパの居場所をなくして、「仕事だけやってればいい」と言っているようにもなるので、家での居場所をとしてのやることがあってもいいそうです。
掃除好きなパパなら掃除は良い気分転換になりそうですね。
・メールや手紙を利用する
文字で読むと同じ言葉でも感じ方が違うので、メールや手紙は相手への気持ちを伝えるのに効果的だそうです。
先日、出産後すぐに結婚記念日があったのですが、バタバタしていたので、ちゃんとしたお祝いができそうになかったため、奥さんのために手紙を書きました。
手紙を書いてみて思ったのですが、やっぱりちゃんと書こうと思うと、しっかり言葉を考えますし、書いているうちにいろいろ伝えたいことも出てきます。最終的に、書いた手紙は奥さんがまだ入院しているときだったので、奥さんが読んでいた本にこっそり挟んで帰りましたが、あとで見つけて読んでくれて大泣きしたそうです。
手紙は相手へ気持ちを伝えるのに良いツールなんだと改めて感じました。
書く前は、「便箋を探して、辞書を用意して、下書きを書いて」と面倒だと思いましたが、あれだけ喜んでくれると書いたかいがあります。
・家訓を作る
家訓を作ると、家族として意識を共有化でき、家族の方向性ができるそうです。
夫婦で話し合って作っていこうと思いました。
・子ども人脈を作る
友達がキャンプに行く時に、自分の子供達を連れて行ってもらったり、そのお返しに友達の子どもを連れて映画を観に行ったり。
町内や周りのネットワークを活用し、参加して地域に育まれて育つ子どもにすると良いそうです。そのために子ども関係の人脈を増やすことは大切だそうです。
・仕事と育児の両立は自分で
ぼくも、最初は「まだまだ日本の会社なんて男の育児休暇なんて認めてくれないし、そんなの取ってる人がいないから無理でしょ」と思っていましたが、道は自分で切り開くもので、育児を認めてもらいやすい職場環境を作ることも自分次第だと言われ、確かに思いました。
著者は転職を9回しているそうですが、そのたびに荷物の一番上に家族の写真をおいて、仕事の机の上にも家族写真を置くようにしているそうです。そうすることで、家族を大切にしている、育児に参加するパパ、のようなイメージを社内に植えつけて、育児に関しての休みを取りやすくするそうです。
また、社内で家族や子育ての話をすることで、味方を増やすという手段もあるそうです。
・育児休暇
育児休暇って取ってる男の人少ないですよね。というか、見たことないです。
それもそのはず、日本では女性が89.7%の育児休暇を取得しているのに対して、男性は1週間などの短期の場合も含めて1.56%しか取得してないそうです。
ただ、出産直後はいろいろと大変になる時期なので、やっぱり育児休暇が取りやすい環境が日本にあると良いと思います。
著者の良いところは、「もっと育児休暇取りやすい環境になればいいな」と思っているのではなく、まず、自分で行動して会社の前例を壊し、育児休暇を取得する勇気が必要だと説いています。
何事も誰かが最初にしなければいけないですし、行動を促す厳しい発言ですが、本人も実際に行動して前例のない中、育児休暇を取得したそうです。
そして、取得した人の中で失敗したと思った人はいなかったというのも、心強いですね。
・死なない
最後に、小学生の子どもを残して過労死してしまったシングルファーザーの話がのっていました。残された子どものことを思うと、本当に可愛そうだと思います。
子どものために自分の健康に気をつけることが、どれほど大切かを教えてくれました。
・最後にまとめと感想
とてもわかりやすい内容でした。日記ブログ系の育児本より内容が濃く、中身があり、一度読むと何も知らないパパでも、子育てについてわかりやすいと思います。
この本を読んでいて心に残った言葉が、
「自分の子どもを自分で育てられないなんておかしい」
と、奥さんの出産をきっかけに仕事を辞めた人が言っていた言葉です。多分、生活の目処があって辞めたと思いますし、その後のことは書いてなかったのでわかりませんが、確かに、仕事ばかりの人生で子どもと向き合えないなんておかしいと思います。
しかし、現実的に仕事が忙しくて、子どもと向き合う時間をじっくり取るのが難しいと思う人もいるかもしれません。
そんな人の考え方をちょっと変える、または、簡単なことで実践できるパパが育児に関わる話もあり、読み応えがあった本でした。
内容もしっかりしていて、読みやすくオススメできる本です。
・問題の答え
最後に先ほどの問題の答えです。
生後1年は食べさせてはいけない食べ物は「はちみつ」です。
はちみつは熱処理などの加工をしないため、極稀にボツリヌス菌が入り込むことがあって、この細菌を未発達の乳児が食べると、乳児ボツリヌス症を発症することがあるそうです。原材料にはちみつが含まれている加工品も同じだそうです。
こういったことを知っていれば、子どもと二人っきりになっても、ママに頼らずに子育てできそうですね。