生後6ヶ月になった頃から離乳食を始めましたが、始めたばかりの頃に長期間下痢になってしまい、離乳食を一時期中断していました。そして、最近、離乳食を再開しました。
特に問題も無く、口から出したりしないで意外とモリモリ食べてくれるので、親としては嬉しい限りですが、もう少し離乳食について勉強しようと思った奥さんが持ってきた本がこの「なぜ食べてくれないの?―プロから教わる保育術」でした。
離乳食と言えば、どんな食材を食べさせるかとか、どのように調理するかとか、食べ物のことが書いてある本が多いのですが、この本は食べ物より「食べてもらう方法」について書かれている本で、離乳食以外のことも書いてあり、今後の子育てにかなり参考になりました。
◆著者の「鳥居徹也」さんとは?
著者の鳥居徹也さんは、1965年に東京で生まれ、慶応義塾大学法学部法律学科を卒業し、その後は「自立を目指すキャリア教育」と「主体性を育む幼児教育」を一本の線につなげることをライフワークとして活動している方です。
文部科学省からの委託事業として「フリーター、ニートになる前に受けたい授業」を全国で講演したり、政府委託の仕事やその他の講演を全国各地でおこなっています。
現在は学校法人三橋学園 夏目台幼稚園・保育園の園主を務められています。
この本の他にも、
・フリーター・ニートになる前に読む本
・親が子に語る「働く」意味
・フリーター・ニートにさせないキャリア教育の授業
などの著書があります。
◆「なぜ食べてくれないの?プロから教わる保育術」とは?
この本は離乳食が主題の本ですが、他の離乳食の本と違ってレシピや離乳食の作り方は一切出てきません。それは、著者が離乳食について「何(WHAT)を、どう(HOW)食べるかが大事です)と言っているように、離乳食で大切ことの半分は何(食べ物)で、もう半分はどう(どうやって)食べさせるかということが大切だからです。
本書では、離乳食の食べさせ方や、どうやったら自分から食べてくれるようになるか、さらに子どもの子育てに使える心理学などについて書かれていて、他の本にはない内容で勉強になります。
本書から気になったところをちょっとだけ紹介していきます。
◆一生懸命離乳食を作らない
離乳食を食べてくれないと、自分が作った離乳食が美味しくないからと自分を責めて、もっと美味しい離乳食を作ろうと気合を入れてしまうお母さんがいますが、がんばって作りすぎると、「こんなに頑張ったのになんで食べてくれないの、、、」と落ち込みますし、一生懸命作ったんだから残さず食べてもらおうと思うと、食べさせるのに必死になって余裕がなくなります。
離乳食はそこまで気合を入れて作らないで、まずは食事を楽しむことから始めた方が良いそうです。食事をすることが楽しいとわかれば、自然と自分から食べたくなると書いてありました。
◆口の中までスプーンで運ばない
これは「なるほど」と思ったのですが、赤ちゃんが自分から食事を食べるようにさせるために、離乳食を乗せたスプーンを口に入れてあげないで、口の前で待つことが大切だそうです。口の前に出しておくことで、人間が本来持つ食べるという本能を引き出す効果があるので、なんでもやってあげるのではなく、助けてあげて最後は自分でやらせるということが大切だとわかりました。
◆認めてあげる
最後の方にあるエピソードが書かれていました。小さい頃に優しい両親に育てられたけど、何か決断するときに最終的に親が決めてしまっていたことで、大人になったときに自分の結論に自信が持てなくなってしまったという話です。
親が子どもを認めてあげることで、子どもの「自己肯定感」が育ち自信を持つ子どもに育つと別の本にも書いてありました。離乳食も1から10まですべてをやってあげる気持ちではなく、手伝ってあげるという感じの方が子どもの心も育つようです。