育児書を何冊も読んでいるとたまに見かける「モンテッソーリ」という言葉。
どうやら海外の有名な子育て方法らしく、いくつも本が出ているようですので、一度読んでみようと思い、一番読みやすそうなものを選びました。
共感できるところも多く、我が家の育児方針を固める上で参考になった一冊です。
◆クーヨンの本とは?
この本はクレヨンハウスという会社から出版されています。クレヨンハウスとは、元文化放送アナウンサーで作家の落合恵子さんが作った会社で、赤ちゃんや育児、母親になどに関する出版や、オーガニック食品なども販売しています。
クーヨンの本とは、クーヨンという0〜6歳くらいまでの子育てに関する月刊誌で、クレヨンハウスから出版されています。
コンセプトとしては、ナチュラル、オーガニック系の内容が多いと思います。
◆モンテッソーリ教育とは?
モンテッソーリ教育は、シュタイナー教育と並んで世界で支持されている教育方針です。モンテッソーリ教育の名前は、イタリア初の女性医師で自らの教育方法を確立した、マリア・モンテッソーリにちなんでモンテッソーリ教育と呼ばれるようになりました。
モンテッソーリ教育は、「すべての子どもは自分のなかに成長に必要な生命力をもっており、適切な時期に適切な環境が与えられれば、自ら成長する」という考えがもとになっています。
本書でも、子どもが自ら成長するための、親ができるサポートについて書かれています。
これからの時代は、与えられたことをこなすよりも、自ら問題点を見つけ、それを解決したりする自ら行動する能力が必要であると思っているので、今後の育児に参考になったことがたくさんありました。
◆子どもが知りたいのは「どうして?」の部分
大人は結果を気にしがちですが、子どもは結果よりも「どうしてそうなった?」ということに興味があるので、大人がすべてやってあげるのではなく、助けてあげて子どもにその過程を学ばせることが良いそうです。できなそうなことは、大人が丁寧にやっているところを見せてあげるもの良いみたいです。
◆ダメ!を言わない環境作り
ついつい「危ない!」「ダメ!」と言ってしまいがちですが、まずはそうならないような環境をつくることが大切だそうです。ちなみに、イギリスで少しでも危険のある遊具を撤去したら数年後には逆に子どものケガが増えたそうです。
本当に危ないものは大人が子どもに与えないようにし、これくらいなら大丈夫という環境を作ってあげることが大切なようです。
◆主体性を尊重した教育
モンテッソーリ小学校プログラムでは、年齢の異なる子ども同士が、小グループで自分たちの研究したいことを調査するプログラムがあり、そこでは、博物館なら学芸員とアポイントをとり、交通費を計算し、インタビューを行い、まとめたものをクラスで発表し、最後にお礼状を書くところまで子ども自身で行うそうです。
これは、自分で改革し目的のために行動し最後のお礼までやるということを学ばせるのには、すばらしいと思います。異なる学年と一緒にやるというのも、年上の子どもには良い刺激になりそうですね。
◆子どもが自分でできる環境を作る
子どもが自分で自分のことをできるような環境を作ってあげれば、家庭でもモンテッソーリの子育てができるそうです。
例えば、洗面所は子どもの踏み台を置いたり、大きな石鹸は子どもには使いづらいから小さく切ったり、子どもが届く位置にタオルを置いたり。服の片付けも子どもが自分でできるように、子どもが届く位置に服をかけられるようにして、引き出しには入れるものの絵を書いてあげたりすることで、自分で片付けができるような環境を作ることが大切だそうです。
◆子どもは実は片付けが好き
子どもはすでに0〜2歳の頃から、ものを大きさごとに分けたりと秩序立ったことが好きで、散らかっているのが嫌いだそうです。子どもの本能は散らかすことかと思っていましたが、どうやら違うようですね。
いつもおもちゃが片付いていないという家庭は、子どもに与えているおもちゃが多すぎないか、遊び場が拡散していないか、子どもが片付けしやすい環境なのか、声がけの方法が間違っていないかなどをもう一度確認すると良いそうです。
◆絵本を大切に読んでもらうには
「絵本を大事に読んでね!」と子どもに言っても乱暴にページをめくる子どもも、実は丁寧にめくる方法がわからないかもしれません。
一度、手のひらで丁寧にページをめくる方法を親が見せてあげると良いそうです。
◆瞬間を共有する
大人になると未来のことばかり考えてしまい「いまを楽しむ」気持ちになりにくくなりますが、子どもは今を生きているので、その瞬間を大切にしてあげることも必要だそうです。
雨が降った時に子どもが「雨!」と言ったら、「濡れないように傘をさそうね」ということの他に、「ああ雨だね、冷たいね」などと瞬間を共感すると、自然を愛する心が育まれるみたいです。
◆モンテッソーリ園の先生の鉄則
①子どものいまの発達・興味をよく観察する
②できるような環境(子どもサイズの道具など)を揃える
③大人がたのしそうにやっている姿・やり方を見せる
④子どもの意思を尊重して誘いかける
以上がモンテッソーリ園の先生の法則だそうです。
モンテッソーリの教育と言っても、難しく考えないでまずはこの鉄則を守れば家庭でも同じような教育ができると思います。
我が家でも子どもの自主性を高めたいと思っていたので、参考にしていきます。