奥さんがスマホで1巻だけ読んで気になっていたという「37.5℃の涙」。
全3巻ですが大人買いで一気に全巻買ってしまいました。そしてそのまま一気読み。
内容は病児保育についてのお話です。
いや〜、いろいろと自分でも気がついていないことに気づかせてもらいました。
さらに、こんなこと注意しないといけないということがわかったり、共感できて泣きそうになったりした部分もあってお父さんが読んでもいろいろと勉強になる漫画だと思います。
◆「37.5℃の涙」とは?
37.5℃の涙とは病児保育の話です。
親が二人共働いていたり、シングルファーザー、マザーで働いていたりすると子どもを保育園に預けると思いますが、保育園は体調の悪い子どもを預かってはくれません。その境界線が「37.5℃」で、それ以上の熱が出ると保育園に預けることができないのです。
そうなると仕事を休むしかないのですが、仕事の関係でどうしても休めない人は「病児保育」といって、病気の子どもでも預かってくれるベビーシッターなどに預けるしかなくなるのですが、そのベビーシッターの話です。
主人公は病児保育專門のベビーシッターとして様々な事情がある家庭に病気の子どもを看病しにいき、その家庭での病児保育を通して成長していく物語で、全3巻の漫画です。
自分が父親としてこの漫画を読んで気がついたことをまとめてみました。
◆保育園は熱だと行けない
これって当たり前のことなんですが、結構お意識していないお父さんは多いんじゃないでしょうか?
ぼくもわかっているつもりでいましたが、実際に子どもが熱を出したときにどうするかとかはまだ保育園に行き始めたばかりなので考えていませんでした。うちはぼくの方が仕事の融通がきくので、子どもが熱を出したときにはぼくが面倒を見ることになると思うのですが、「母親が対処するのが当たり前」になっている家庭もあるんじゃないかと思います。
奥さんの友達の家でも、その奥さんがどうしても外せない仕事のときに子どもが熱を出して保育園に行けなくなってしまい、旦那さんに子守を頼んだところ「その日は仕事だからダメ」って断られて「私も仕事なんだけど!」と言ってケンカしたという話を聞きましたが、やっぱり父親には病気の子どもを仕事を休んで家で面倒を見るというところに意識がいきにくいんだなと思いました。
この漫画でも同じような話が出てきます。
◆熱性けいれんを知った
子どもが熱を出したときに、まれに熱性けいれんという症状が起きるそうですが、この漫画では話緊迫感を出すための手法としてたまに使われます。
子どもが初めてけいれんを起こすとあわてがちですが、無理にゆすったりせずに平らなところに安静に寝かして落ち着いて様子を見るのが大切だそうですが、もう少し細かい対処方法の続きは漫画で。
◆いっぱいいっぱいになって子どもを傷つける言葉を言ってしまう
子どもが病気になって保育園に預けられないお母さんが病児保育を頼む話で、そのお母さんはシングルマザーでお金のやりくりも大変で高い病児保育を頼まないといけなくてイライラしてつい子どもにきついことを言ってしまいました。
子どもは自分が熱を出してお母さんに嫌われることを恨んで、もっと強い体が欲しいというのですが、そこを読んで子どもが健気で泣きそうになりました。
大人だけの生活と違って子育てって子どものペースに合わせて生活をしないといけなくなるので、自分のペースが乱されるとついついイライラしがちなので、自分も子どもに当たってしまうかもと思いました。
子どもも好きで熱を出したわけじゃなくて、早く治そうと頑張っていると思うと自分も落ち着いて頑張らないといけないとと思う話でした。
◆奥さんに「大丈夫?」と聞かれて自分のことだけ「大丈夫!」と答える
多分これはほとんどのお父さんにあると思いますが、例えばお出かけのときに「準備できた?」と聞かれて自分のことだけ済ませて「大丈夫!」と答えて、子どもの準備は何もしていないということありませんか?
ぼくはありました。
そして、怒られました。
お父さんって自分のことだけで考えがちですが、母親って常に子どものことまで考えて行動していて自分もそうならなきゃなと思う話がありました。
◆男は言われないと気が付かない
仲の良いカップルが結婚するシーンから始まり、結婚して、子どもを産んで、と話が進むうちにだんだんと仲よかった夫婦の奥さんが母親になるにつれてイライラし始めるという話ですが、その話の中で「男は言われないと気が付かない」という言葉が出てきます。
確かにその通りです。
男ってそんなもんなんです。
しかも、自分は「好きってわざわざ言わなくてもわかるでしょ」って思っています。
「自分は子育てで大変なのに何も手伝ってくれなくて、この大変さに気がついてくれない」と思ってもお父さんはなかなか気が付かないので、お母さんはぜひ大変さを教えてあげましょう。お父さんは本当に何も気がついていない場合が多いので、いきなり怒り口調で言わず、1人でお風呂に入れる大変さをわかりやすく教えてあげて、どこをどう手伝って欲しいのかとかを教えてあげるとお父さんも手伝い安いと思います。
お父さんの方が圧倒的に子育ての経験値が少ないということを考慮するとスムーズに手伝ってもらえるんじゃないかと思います。
◆ありがとうって言うだけで喜んで手伝う
これはこの漫画の名言だと思うのですが、本当にそう思います。
お父さん達は「ありがとう」っていう言葉があればどんどん手伝ってくれるようになると思います。
ぼくも子どもが産まれた時に奥さんに「男はプライドが高いから子育てに関して細かく注意しないで、ちょっとできただけでも褒めて、感謝してくれたほうが気持ちよく育児できるからよろしく」と伝えたら沐浴やおむつ替えをわかりやすく教えてくれて、ちょっとできただけでも「すごいじゃん!私が初めてやったときよりも上手だよ」と言われて、その後は率先して育児に参加するようになりました。
◆感想
1巻はとても内容が濃くてそれぞれのエピソードで「あ〜こんなことありそう」って共感ができる話が多かったのですが、ネタがつきてきたのか2巻からは病児保育のネタが薄くなり主人公の過去なども絡めたストーリーになり、3巻ではちょっと盛り返したもののいろいろな伏線を回収せずに終わってしまったのでちょっと消化不良です。
お父さんが読んでも、育児に関することや夫婦関係のことなどでいろいろと気がつくことがあり参考になると思いますし、お母さんなら共感して泣いてしまう人も多いんじゃないでしょうか。
育児に疲れた奥さんにプレゼントとしてあげて自分も読ませてもらうのも良いと思います。