先日、図書館で借りてきた本ですが、参考になるところもありました。内容としては著者が以前書いていた育児ブログを書籍化して、おまけでまとめをつけた構成になっているので、読みやすい本です。
・著者の「中根 治夫」さんとは?
著者は、静岡県産まれ、愛知県育ちで福岡に転勤し、福岡での子育て参加の様子を2003年にブログで書き始めたそうです。
著書は、この「サラリーマンパパの育児は楽しい!」の他に「育児中のパパは幸せいっぱい」もあるそうです。
本書は、前半が著者が書いていた楽天日記からの抜粋で、後半は新たにまとめ直した育児に関する思いや、子どもを持つ父親へのアドバイスなどです。
それでは、本書を読んでよかったと思う箇所を紹介していきます。
・父親の育児参加の障壁
中根さんが娘と一緒に高速道路をドライブ中にオムツ替えをしようと思って、高速道路のサービスエリアで発見したことですが、オムツ替えコーナーが女子トイレの入口横にあって入りづらかったそうです。
そういえば、今まで意識したことなかったけど、オムツ替えコーナーとかって女性の方にあるような気がしてきました。
これから子どもと二人で出かけるときには、オムツ替えができる場所に女性以上に気を使わないといけないのですね。
勉強になりました。
・父親と子どもが二人でいると勘違いされる
著者が子どもと二人で散歩していると、いろんな声をかけられるそうですが、中には心配をされるようなことも多かったそうです。
理由は、「父親と子どもだけってことは、奥さんに何かあったか、逃げられたか」。
まだまだ日本はそういう国なんですね。男の育児を普及させなければ。
・小さなことからコツコツと
育児参加のコツは「小さなことからコツコツと」だと思いました。このパパは、生後3ヶ月から毎朝出社前に子どもと一緒に散歩をしているそうですが、最初は5分、そして10分と小さなことをコツコツと積み重ねていくことが秘訣だと言っています。
大きなことをいきなりやろうとすると大変ですが、毎日少しずつなら継続しやすいですね。
・パパをうまく使う
会社で後輩に仕事を頼むのと同じようにパパを使うと、パパの育児参加はうまくいくそうです。
確かにそう思います。
先日のこのブログの記事「父親の育児参加のためには褒めることが必要!」でも書きましたが、うちの奥さんはぼくのやる気を出させるのが上手です。
「育児に手一杯で、旦那をうまく使うことまで手が回らない、、、」
なんて考えている人も、ちょっと褒めてあげるとパパは動いてくれます。やる気を出させるのがポイントです。
そうすれば、パパも育児が楽しくなって、そのうち自主的に子どもの面倒を見るようになると思います。
・育児は楽しい!!
この本を読んでいると、このパパは育児をできることに喜びを感じ、育児を心から楽しんでいるような気がします。
文章の中から「やらされている感」がまったくなく、「やっていて楽しい感」が伝わってきます。
ぼくも同感ですが、育児って「楽しい!」と思います。(まだ生後10日間で、あまり育児できていないので、あまりえらそうなことは言えませんが、、、)
最近、育成ゲームとか流行っていますが、育成するなら自分の子どもを育成したほうが楽しいと思います。ただ、ゲームと違ってシリアスな場面や責任を伴ってきますが、子どもができた以上、そのあたりのことは必ず避けて通れない道ですので、そういったところも今後、楽しんで行こうと思っています。
このパパは「子どもと一緒に留守番」と考えるより、「一日子どもを一人占めして遊べる」と考えています。前向きで見習いたい考えです。
・経験は少しずつ
生後3ヶ月で初めて子どもを電車に乗せたそうですが、電車が動き出したら泣き出してしまったそうです。そのときは隣駅まで5分の旅。最初から長時間乗せていたら、ずっと大泣きして、子どももパパも電車に乗るのが嫌いになっていたかもしれないと言っていました。
子どもも、自分も、嫌にならないように、ちょっとずつ、ちょっとずつ慣らしていくのが良さそうですね。
・自分が夢を持つ
子どもを育てていくうえで悩むのが、子どもの将来だと思います。そこで、このパパは子育てに
「子どもに夢を持たせる」
「親がフォローする」
という2つのことが大切だと気が付きましたが、それ以上に、
「親自身が自分自身の夢、目標を持つ」
「達成するための努力をする親の後ろ姿」
が大切だと言っています。
確かに、そうですね。
うちの子は男の子なので、子どもが小学校のときには男二人で海外に旅に出たいと思っています。あとは、奥さんと二人で世界一周の旅。
読書しない親が子どもに「本を読みなさい」と言っても聞かないように、夢を持たない大人が子どもに「夢を持て」と言っても聞いてくれないと思っています。
自分自信が夢を追う姿を見せることで、子どもは成長するのでしょう。
・強制的ではなく自主的に
人は強制的にやると嫌がるのですが、育児を自主的にやってもらうのって難しいですよね。このパパも「パパが育児をしたい!という発想が不足しているんでしょうね」と言っていますが、その通りかもしれません。
ぼくは、パパが育児をしたくさせるには、育児の楽しいことをパパにも共有させることが大切だと思います。ぼくは、初めて子どもにミルクをあげたときに、ミルクを飲む子どもの姿を見て「なんて可愛いんだ!!」と思いました。
多分、奥さんが子どもがミルクを飲む姿が可愛いから、やらせてくれたんだと思いますが、ミルクをあげてみて、育児の楽しさに目覚めました。
参考リンク:【生後1ヶ月.3】初めてミルクをあげてみた
楽しさを共有すると、育児に楽しんで参加してくれるかもしれません。
・何かをやめるという決断
このパパは「育児時間」を一日、一週間のスケジュールに入れることをオススメしています。毎朝の子どもとの散歩をスケジュールに入れたことで、ママの家事のための朝の時間を取ってあげたり、休みの日には子どもと遊んだり。
しかし、時間には限りがあるので、その分削らないといけない時間が出てきます。
そこで、このパパは深夜のテレビを見るのをやめ、服、レコードを買い漁るのをやめ、睡眠を6時間にすることで、子どもと過ごす時間を作ったそうです。
ただ、このパパの良いところは「辞めた」ことをマイナスと捉えないで、「子どもと過ごす時間ができた」とプラスに考えることです。
・まとめと感想
読みやすくて、頭に入ってきやすい本でした。立ち読みだったら30分くらいで読み終わってしまいそうです。育児に興味を持ってもらいたいママがパパのためにこっそり買って机の上に置いておくのは良いかもしれませんが、やる気があるパパには購入は必要ないと思います。
育児関係の知識というよりは、パパの育児参加のための「考え方」などの情報が多い本でした。
図書館で見つけたら借りてみると、読みやすくて良いと思います。