子どもが生まれて、最初は一日に何回もウンチをしていたのですが、それが一日一回になり、だんだんと二日に一回になったり三日に一回になったりしたので、心配になり子どもの便秘について勉強しようと思っていたら、調度良い本が見つかりました。
子どもの便秘についての内容が充実しているので、子どもの便秘に悩んでいる親は必読だと思います。
◆著者の「小林弘幸」とは?
著者の小林弘幸さんは、1960年生まれで埼玉県出身の方です。順天堂大学の医学部教授で、日本体育協会公認スポーツドクターでもあり、日本小児外科学会の指導医です。
20年以上、外科、移植外科、免疫、臓器、神経、水、スポーツ飲料などの多種の研究の中で、自律神経バランスの重要性を痛感し、現在は自律神経の第一人者として、数多くのトップアスリートや芸能人、文化人から大きな信頼を得ています。
小林さんが外来担当医として勤務している順天堂大学医学部付属順天堂医院は、大学病院として日本で初めて便秘外来を開設し、これまで1万人以上の便秘患者を診療しました。現在、予約は4年半待ちだそうです。
他にも、以下の本を著者、共著者として出版してます。
・全身の細胞が目覚めるセル・エクササイズ (一般書)
・自律神経を整える 「あきらめる」健康法 (角川oneテーマ21)
・なぜ、「これ」は健康にいいのか?
・「これ」だけ意識すればきれいになる。
・その神経(バランス)じゃ調子わるくもなりますよ
・うまくいく人は、なぜ「自律神経」を意識しているのか?
・腸が健康になれば面白いほど人生がうまくいく 読む便秘外来
・便秘・ダイエット・不眠・ストレスに効く! ! セル・エクササイズ
本書では、子どもの便秘に関する内容が書かれています。
◆「お母さんと一緒になおす子どもの便秘」とは?
本書は、赤ちゃんから13歳までの子どもの便秘に関する悩みへの答えや、子どもの便秘の解消法が書かれています。
内容もとてもわかりやすく、便秘が子どもの健康や、集中力や積極性、ダイエットなどにも関係があり、子どもの成長や性格にも関わっているということが理解できました。
ここでは、個人的に気になった部分について紹介していきます。
◆何日ウンチが出なければ病院に行くべき?
うちの子は最長で三日ウンチが出なかったことがありましたが、周りには1週間ウンチが出なかったという子もいました。では、何日ウンチが出なかったら病院に行くべきなのでしょう?
便秘と判定するためには、「お腹を触ると固いような張りがある」「排便に苦痛を感じている」「3日以上うんちが出ていない」状態が便秘なんだそうです。
この本では、1週間うんちが出なかったら病院に行ったほうが良いと勧めています。また、うんちを出すときにすごく居たがったり、うんちが出てもお腹の張りがとれないときにも病院に行ったほうが良いそうです。
ってことは、3日以上出なければ便秘だけど、3日くらいなら病院に行かなくても大丈夫なんですね。一日一回と良く言われていますが、そういうことを気にしすぎてプレッシャーを感じてしまうのは良くないとのことです。
◆子どもの便秘は家庭環境にも影響する
子どもの便秘は家庭環境にも影響するようです。
ある子どもが便秘になり、なかなか治らなかったのですが、実はその原因は夫婦仲が関係したいたそうです。お父さんがあまり育児を手伝わない人だけど、子どもの便秘改善のために手伝うようになったので、子どもは自分が便秘になれば、お父さんが育児を手伝ってお母さんと仲が良くなると思い、知らず知らずのうちに便秘を治さないようにしていたという事例が書かれていました。
また、子どもが便秘になったお母さんが、子どもの便秘に悩むあまりに疲れてストレスが溜まってしまい、そのストレスが子どもに伝染して、それが便秘を長引かせてしまっていたようです。
便秘を治すにはあまり深く考えすぎないで、おおらかに考えることが必要だそうです。
◆便秘は子どもの積極性をなくす
便秘になると、いつトイレに行きたくなるかわからないので、子どもが積極的な性格にならなくなるそうです。さらに、学校のトイレでうんちをすることを子どもは嫌がるので、余計に積極性がなくなるとも。
便秘は子どもの性格にも影響を与えてしまうんですね。
◆便秘の子どもに接するときに気をつけること
その1 おおらかに明るく受け入れる
その2 うんちが出ないことを責めない
その3 うんちをすることへの恐怖感をなくす
以上の3つが大切だそうです。
◆便秘を治す方法
便秘を治すためにはいろいろ方法があり、月齢やその子どもや家庭の環境によっても変わってくるそうなので、すべての子どもに当てはまる方法はないので、最終的には病院に行ったほうが良さそうですが、本書にはいろいろな方法が書かれていました。
心理的に楽になってもらうために、トイレに行きたくなり、リラックスしてうんちが出るようにトイレを明るく楽しい雰囲気に変えたり、夫婦の仲を良くするように夫婦の問題を解決したり。
身体的な方法としては、お腹のマッサージをしたり、病院で肛門を開いてもらったり、オリーブオイルを飲ませたりという方法があるようです。
◆感想
子どもにとって便秘はいろんな障害になっていることがわかりました。そして、便秘は家庭環境や子どもの将来にも影響するということも。
まずは、便秘にならないように、少しくらいうんちが出なくても、心配しないでマッサージなど、とりあえずできることをしてあげ、こちらが便秘について考えこんだりしてストレスを溜めないことを心がけようと思いました。
お子さんが便秘で悩んでいる方には、とてもおすすめできる本です。