先日、「赤ちゃんにおむつはいらない 失われた育児技法を求めて」という本を読んで、おむつなし育児というものを知って、興味が出てきたので、今度はもう少し実践的な本を探していたら見つかったのがこちらの「おむつなし育児 あなたにもできる赤ちゃんとのナチュラルコミュニケーション」です。
こちらは、「赤ちゃんにおむつはいらない 失われた育児技法を求めて」と違いより実践的なおむつなし育児の方法や、おすすめの道具、おむつなし育児をしていく上での悩みの解決方法などが書かれていて、おむつなし育児というものを知って、興味が出てきた人が始めるのには最適な本だと思います。
・おむつなし育児とは?
こちらの本のレビュー(「赤ちゃんにおむつはいらない 失われた育児技法を求めての」レビュー)でも書きましたが、おむつなし育児とは、おむつを全く使わないという意味じゃなくて、おむつに100%頼る生活から自由になることという意味で、この本ではおむつなし育児を説明しています。
「赤ちゃんは自分で排泄のコントロールができないし、オシッコがしたくても親に伝えられないので、子どもは常におむつをつけておくべきもの!」という考えに縛られることなく、おむつが必要なときには使えば良いし、おむつは絶対に必要なものではなく、必要なときに頼るものという考えにもとづいています。
赤ちゃんとの間で、排泄をする合図に気がついてあげられるようになれば、おむつを使う量を減らしたり、大変なときにはおむつを使ったりと自分でおむつの量を選択するという方法です。
・赤ちゃんはオシッコをしたくて泣く
「赤ちゃんはおむつが濡れて気持ち悪いから泣く」と良く言われて、実際にそう信じていましたが、赤ちゃんは排泄の前に泣いて教えてくれるようです。そういった排泄前の赤ちゃんからの訴えをキャッチして、おむつを外しておまるなどに排泄させるという育児です。
確かに、うちの子を見ていると、泣いたと思ったら急に静かになって「ブリッ」と音がして、ウンチをするときがあります。あれは、悲しくて泣いているのではなくて、「これからウンチをするよ!」って親に教えてくれていたのかもしれません。
そう思うと、今まで気がついてあげられなくてごめんね、という気持ちになりました。
・おむつは絶対に必要なものではない
最近は、育児に関するお金がかかると良く言われますが、おむつ代というのもよく考えると馬鹿になりませんよね。もし3歳くらいまでおむつを使っていると考えると、それまでに平均的に言って、約9000回のおむつ交換をし、おむつ代だけで約30万円くらいかかる計算だそうです。さらに、おしり拭きも必要になります。もちろん、おむつを捨てるためにゴミがたくさん出て、環境を汚染します。
なんだか、そう考えるとおむつって企業によって最新の育児には絶対に必要なモノと思わされて、買わされているような気もしてきました。
・おむつはずしの年齢が上がっている
おむつを外す年齢がどんどん上がっているそうですが、それもこの本を読むと企業の戦略のような気がしてきます。最近に風潮で「早い段階で子どものおむつを外そうと無理をすると、子どものトラウマになる。」と言われているようですが、その話の裏側を考えてしまいます。
ある研究によると、世界の子どもの50%が1歳までに排泄の自立を済ませているそうです。子どもにとっては、最初はおむつにオシッコやウンチをさせるようにしつけられ、途中から急にトイレでしなさいと言われたら、そりゃトラウマになってしまうかもしれないですよね。しかも、生活にかかわる躾を2回しないといけないので、親も大変になるようです。
・おむつなし育児は大変?
最初のイメージで「おむつを外したら、そのへんにオシッコやウンチを撒き散らかされて大変なことになる!」と思っていましたが、この本を読んでそうではないというイメージに代わってきました。
おむつをつけておいて、赤ちゃんが排泄しそうになったら外してあげれば良いですし、うまくわかるようになってくると、おまるでしてくれたほうが、洗うのも楽だし、おしりを拭くのも簡単だし、そもそもおしりが汚れないからおむつかぶれにもならないそうです。
子どもが二人以上いても、子どもたち同士で、弟や妹がオシッコしたりするのを手伝ってくれたり、教えてくれたりすることもあるそうです。
おむつなし育児に挑戦した人たちは、まだ話すことができない子どもと排泄を通じて意思疎通ができることを喜び、おむつなし育児をしてよかったというようです。
・排泄のサイン
赤ちゃんがオシッコやウンチをするときには、その子特有のサインがあり、それは月齢によっても変わるそうです。
ちなみに、生後から3ヶ月の子のサインとして、
・ツバをぷーぷー出す
・おならをする
・体を緊張させる
・あなたをじっと見る
・授乳中に乳首をくわえたり離したりする
などの行動があるそうですが、こうやって言われてみると確かに思い当たる節がいくつかあります。
そう思うと、おむつなし育児にちょっと挑戦してみたくなりますね。
・がんばり過ぎない
おむつなし育児は、排泄のタイミングをキャッチして、おむつの外でさせることを目指していますが、それはあくまで「結果」であり、結果にこだわりすぎると失敗したときに自分にとってもストレスになってしまい、ストレスが溜まるとよけいに子どもの排泄を逃してしまうらしいので、結果を気にせず、子どものとコミュニケーションを重視して、楽しんでやってみると良いそうです。
おむつなし育児は、親子の意思疎通を深めていくことが最大の親にとっての喜びであり、子どもを理解するための方法なのだと思いました。
・まとめ
「赤ちゃんにおむつはいらない 失われた育児技法を求めて」と違って、実際にどうやっておむつなし育児を進めていけば良いか、おすすめの道具、おむつなし育児の悩みに対する答えなどが掲載されていて、わかりやすいです。
また、月齢別の注意点や排泄サイン、おまるイヤイヤ期の対処法などがまとめられているので、おむつなし育児に興味がある人や、おむつなし育児を始めてみたい人におすすめの本です。
ちなみに、この本でも日本の「ホーローおまる」が紹介されていて、おすすめだと書いてありました。